すいません、一桁捏造しました。
今日はSSだけおいていきます・・・。
文霖SS。ヤンデレ化しそうになったぜ。
しかしまぁ、俺の文章くどいというか似非誌的文章というか・・・くさいというか・・・支離滅裂というか・・・まぁいい。
にしてもなんか俺らしくないな今回のSS。
それでは一通りの言い訳を聞いたところで、どうぞ。
――そして少女は、前へと進むことを決めた。
「こんにちわっ!」
ある日の、もうすぐ夜になろうかという時間。
私は、香霖堂へと足を運んでいた。
「ん? 文か。おや、夕刊なら受けとっているよ?」
「いえいえ。暇なので来たんですよー」
嘘。真っ赤な、嘘。ただ彼に会いたかった。それだけだった。
彼を好きになったのはそんなに昔ではない。
魔理沙さんと霊夢さんがよく行くということで、取材に来たときから、気になっていた。
彼の目、顔、喋り。そのとき既に――彼の全てに魅了されていたような気がする。
その感情は、最初は理解できなかった。恋も愛も、知らなかったから。
割とすぐ気づきましたけど、ね。
その後も。取材と称して、何度も何度も彼と喋った。とても楽しかった。
彼の目の前で書く文花帖に、彼の言葉は記さなかった。
ひたすらに、彼への想いを書き込んだ。
彼の目の前で、私の手の中の文花帖の中で、私はずっと彼に想いを叫んでいたのだ。
「ふむ。それじゃあ何か買って行ってくれるとありがたいんだが」
「すいません・・・。お金持ってきてないんです」
「やれやれ。ここは一応店、なんだけどね」
彼が呆れたような顔をして、肩をすくめた。
ごめんなさい、新聞が売れてお金が入ったら必ず何か買います。
「全く。君も魔理沙も霊夢も・・・ここを何だと思っているんだろうね」
冗談めかしたような喋り方で、彼が言った。
そして私は――とてつもなく、悲しくなった。
彼は私との会話の中で、最低一回は必ず魔理沙さんと霊夢さんの名前を出す。
他意はないのだろう。彼と最も関わりの深い人物は彼女たちなのだから、当然と言えるのかもしれない。
それでも私は悲しかった。とてもとても、悲しかった。
彼の目に、私が映っていないような気がして。
彼の頭に、私の存在がないような気がして。
彼の記憶の中の彼女たちが、私を笑っているような気がして。
ただ、悲しかった。
そして。
ずっと我慢していたのがついに切れたのか――気が付けば、私は涙を流していた。
「なっ・・・文!?ど、どうしたんだ!?」
彼が慌てて私に近づいてくる。それでも、私は涙を止められなかった。
「ひっぐ・・・ひっぐ・・・」
「どうしたんだ、一体・・・?」
「うああ・・・・ひっく・・・」
悲しくて悲しくて、私は涙を流し続けた。
彼が困った顔をしているのが涙でぼんやりとした目で見えたけど、止まらなかった。
止めたくないのかもしれない。泣いている間は、彼が私を見てくれているから。
卑怯な女だ、私は。
そう考えるともっと悲しくなって、私の涙は更に増えた。
突然、暖かい感触がした。びっくりして目を開けると、彼が私を抱きしめて頭を撫でていた。
「落ち着け、落ちつくんだ・・・」
「うああああああああああ・・・・・ひっぐ・・・うぅ・・・」
「ふぅ・・・少し、落ち着いたかい?」
「落ち着きません・・・」
貴方がこんなに近くにいたら、落ち着けるわけがないでしょう。
こんなにも、近くに。愛しい貴方が、こんなにも。
「えっ・・・?そうか、困ったな・・・幼い頃の魔理沙はこれで泣き止んでくれたんだが・・・」
「・・・・・・!」
「とにかく。何があったのかは知らないが・・・」
「も゙っど私を見てください゙ッ!」
思わず、私は叫んでいた。
「私は貴方が好きなんですッ!いっつもいっつも、魔理沙さん、霊夢さんって・・・うわあああああああああああああああああああああんッ!」
勢いで――私は彼に、自分の想いを叫んでいた。
文花帖の中でだけ叫んでいた想いを、叫んでいた。
涙は止まらない。今度は止めたくないんじゃない、止められないんだ――
「ごめんよ」
「え゙っ・・・?」
泣き続ける私に、霖之助さんがぼつりと言った。
「君の想いに気づけなくて、そして、答えられなくて」
彼の言葉を理解するのに、数秒の時間を必要とした。そして、理解した。
私は、振られたのだ。
急激に涙が引いた。何故か、爽やかな風が、私の心に吹いた。
簡単に言えば――スッキリとした気分になったのだ。
彼を想いを告げて、彼は彼なりの誠意を持って、私の想いを否定した。そんな気がした。
「うふふ・・・あっはっはっはっはっは!」
「お、おいおい。どうしたんだ急に?」
「私らしくなかったのに気づいたんですよっ」
これでいいんだ。私は全力で、本気で彼が好きだった。愛していた。
でも、彼は私を愛してはいない。
それでも良かった。はっきりと、それが分かって。
ずっと悲しかったのは、ただ――分からなかったからだ。彼の、私への気持ちが。
そして今、それが分かった。彼は私の想いを受け取らない。
それでいい。それでいいんだ。それが分かっただけで、いいんだ。
私は、前に進める。
想いを受け取らないのなら、受け取ってもらえるまで頑張る。
それでこそ、私だ。
彼は私の気持ちを既に知っている。
私は彼の気持ちを既に知っている。
その二つの事実がなかったついさっきまでよりは、私は一歩進んだのだ。
頑張ろう。彼が私を好きになるまで。彼が私を愛してくれるまで!
・・・でも、ちょぉっとだけ。ちょっとだけ、霊夢さんと魔理沙さんより、更に一歩進ませてもらっちゃおうかな!
「霖之助さん!」
「な、なんだい?」
「貴方に、私はたった今、フラれましたよね?」
「あ、あぁ」
「慰謝料をもらいますっ」
「えぇ!?」
「あ、お金じゃ駄目ですよ!」
「と、いうと?」
「キス一回!」
「!? いや、だから・・・すまないが、君の思いは受け取れないと・・・」
「分かってますっ! だからこそのキスを下さいっ」
「いや、その理論はおかし「キス一回っ!」いや、だから「キスっ」えーと「キスっ!」・・・分かったよ」
霖之助さんはあっさりと折れた。彼が我侭には弱いのは、よく知っている。
そして、彼は――私のおでこに、軽く唇を当てた。
うん、これで十分ですっ!
魔理沙さんと霊夢さんより、私はきっと、一歩前に進んでます。
そして、さっきまでの私よりも――ずっと、前に進んでるんですからっ!
卑怯な女でもいい。いつか彼が――私の想いを受け取ってくれるならっ!
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