展開がすっごい唐突だししかも甘くないなこれ。畜生。
というかテスト期間に何を書いてるんだ俺は。
拍手返信。
>霊霖SSは霊夢がひたすら霖之助に甘えてそれを霖之助が受け入れるって言うのはどうでしょう
しまったッ!その手があったッ!確かにそれならば『甘い』SSと言えるッ!
というわけで色気づいた勢いで書きました。甘くないって。でも書いてて恥ずかしいなこれ。
にしても包丁持たない霊夢って随分ひさしぶり☆
それではどうぞ。
―しとしとと、雨が降っている。
僕はその何処か心地のよい雨の音を聞きながら、いつものように本を読んでいた。
無名塚で拾った外の世界の本だ。
教授と呼ばれている、黒い眼鏡を掛けた男が探偵役の小説だ。中々面白い。
―カランカラン
そんな僕の楽しい読書の時間を遮るように、店に呼び鈴の音が鳴り響いた。
客か・・・それとも、いつもの二人、か。どちらであろうか?
「こんにちわ、霖之助さん」
訪問者の招待はいつもの二人―そのうちの一人、霊夢だった。
この雨の中を傘も差さずにやってきたようで、全身がびしょぬれになっている。
「なんだ、霊夢か。傘ぐらい差したらどうだい?
タオルを持ってくるから、ちょっとまっててく「いらないわ」・・・え?」
そう言うと、霊夢は店の隅に置いてあった椅子を運んで、カウンター越しに僕の目の前に置き、座った。
「おいおい・・・椅子が濡れてしまうじゃないか。それに、そのままだと風邪を引いてしまうよ?」
「それでも、いいわよ?」
「・・・何か意味があるのかい、雨に濡れているのは」
「そうね。『霧雨』に対抗したいから、かもね」
その言葉の意味を僕が聞き返そうとする前に、霊夢は何処からか酒瓶を取り出した。
「いいお酒が手に入ったの。いっしょに飲みましょう?」
「あ、あぁ。」
今日の霊夢は、何だか変だ。
「おいしいわねぇ・・・」
「そうだね」
度は強いが味は美味い。中々高そうなお酒だ。しかし・・・いったい何のつもりなんだろう?
酒の入ったお椀を机に向き、僕は霊夢の方をちらりと見た。
霊夢はずっと僕の方を見ている。雨に濡れた体が何だか扇情的で―いや、こんなことを考えるのはよくない。
彼女らは僕にとって妹か娘みたいなものだ。そんな存在である彼女らに、欲を抱いてはいけない。
「ねぇ、霖之助さん」
目を合わせることで、返事の代わりにした。
雨に濡れているせいか、頬が赤く、目も潤んで見える。
「なんだか、酔ってきちゃったわ」
「僕もさ」
きっと、僕は酔っているのだろう。でなければ、僕をまっすぐに見つめてくる彼女の瞳に吸い込まれそうなどと、考えるはずがない。
必死に―僕は自分にそう言い訳をした。自分の心に生まれたモヤモヤを否定しようと、躍起になっていた。
「ねぇ、霖之助さん」
今度は体を彼女に向けることで返事の代わりにした。
「私、貴方が好きよ」
「僕もさ」
そう、僕は彼女『ら』が好きだ。僕の退屈であるはずの日常に、様々な変化を与えてくれる―
「違うわ」
「え?」
気がついたら―霊夢の顔が、すぐ目の前にあった。
心臓がバクバクと激しい鼓動を繰り返している。
そんなに近づかないでくれ。そんなに近づかれたら、僕は―
「私、貴方を愛しているわ」
「僕も、さ」
そんなに近づかれたら、僕は君を愛してしまうじゃないか。
「それはお酒が入ってるから出てくる本当の言葉?」
「そういう君は、どうなんだい?」
「お酒が入ってるから出しちゃった本当の言葉よ」
「お酒が入ってるから出したくなった本当の言葉さ」
二人でにこりと笑い合う。
「ねぇ、霖之助さん」
「なんだい?」
今度は返事した。
「私、貴方に愛されたいわ」
「僕もさ」
そう返して、僕は彼女の肩に手を置いた。
彼女は体の力を抜いて、目を瞑った。
「愛して」
「愛すよ」
お互いの唇が、近づいていく――
―カランカラン
「やっほー!こーりん!魔理沙登場・・・だ・・・ぜ・・・」
「「あ・・・・・・・」」
突然の来訪者に、僕と霊夢は凍りついた。もちろん、魔理沙も。
だが魔理沙の方が一歩早く氷解したようで、目に涙を浮かべて再び店の外へと駆け出していった。
「・・・どうする?」
「・・・どうしたい?」
魔理沙を放っていくわけにもいくまい。
「とりあえず、私は魔理沙を追いかけようかしら」
「そうしてもらえると助かる」
「続きはまた今度ってことにしてもらえるかしら?」
「それじゃあ、手付金を払おうかな」
軽口を叩きながら、僕は霊夢の額にキスをした。
「安いわ」
「安いね」
「今度、全額払ってもらうわ」
「今度、全額払うよ」
「それじゃあね、霖之助さん」
「またのご来店を」
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